1980年、エヴァンスはロック史に残る無様な事件を起してしまう。いわゆる「偽ディープ・パープル事件」である。エヴァンスはこの当時解散状態にあったディープ・パープルの名前を使用し、無断で活動を行ったのである。
エヴァンスはメンバーによく似た見た目のマイナーミュージシャンを集め、新聞に広告を載せ、アメリカでコンサートを開いた。コンサートでは自身が在籍した時期のものでない人気曲(『スモーク・オン・ザ・ウォーター』『ハイウェイ・スター』)などを数多く採り上げたこともあり、実体としては単なる偽者に過ぎなかった。公演中にそう気付いた観客は激怒し、ビンをステージに投げつけるなどをしたという。こうしたコンサートは数回行われたが、ディープ・パープル側のスタッフが広告などで虚偽を知らせる表明をした結果、騒動は終局した。
エヴァンスはディープ・パープルのマネジメント会社に訴えられ、672,000ドルの損害賠償を命じられたうえ、自分が関わったディープ・パープル時代のアルバムの印税所得権利を放棄させられた。
ただし、この事件について「ロッド・エヴァンスは他者に利用された」という声がある。伝えられる処では、この計画を企図したプロモーター達は以前にも偽ステッペンウルフ (Steppenwolf) の件で訴訟を起こされているような者たちであり、偽ステッペンウルフのメンバー数人はそのまま偽パープルにも参加していた。彼らはディープ・パープルの名前を使おうと考え、まずニック・シンパーを引き入れようとしたが断られた。しかし次に声をかけられたエヴァンスは結果的に加担した…というのが真相であるとされている。つまりロッド・エヴァンスは、その「愚かな行為」に対する責任は免れようが無いとしても、少なくとも主犯ではない、という見解である。
しかし、皮肉にもこの事件によって元メンバー(2期)の間に結束が生まれ、それがディープ・パープル再結成へと繋がっていくことになったとも言われている。したがって、あくまでも結果論ではあるが、エヴァンスはディープ・パープル再結成に貢献したとも言える。
なお、この一件の後、エヴァンスは表舞台に姿を表していない。